vEdgeのQoS機能

どのようなSD-WANソリューションであっても、通常拠点側(エッジ)に設置する機器(CPE; Customer Premise Equipment)があります。Viptelaソリューションの場合はvEdgeがCPEになります。基本的にこれらのCPEは「ルータ」ですので、ルータとしての基本機能を備えている必要があります。ルーティングプロトコルサポートの重要性については「SD-WANへのスムースなマイグレーション」で述べましたが、QoS(Quality of Service)機能もSD-WANのCPEがサポートしていなければならない基本的機能要件の一つです。アプリケーションの重要度によってWANの回線を使い分ける、というのが最も典型的なSD-WANのユースケースだと思いますが、そもそも重要度の高いアプケーションのQoSを担保できなかったら回線を使い分けてもあまり意味がないでしょう。

一口に「QoSサポート」といっても非常に幅広いので、SD-WANソリューションを選択する際には具体的にどのようなQoS機能をサポートしているのかを注意深く見極める必要があります。vEdgeが持つQoS機能は以下のようなものがあります。

  • キューイング
  • シェーピング
  • ポリシング
  • リマーキング

キューイング

パケットの分類(Classification)はACL(src/dst IPアドレス or プレフィックス、src/dstポート番号、DSCP、パケット長、TCPフラグ、PLP (Packet Loss Priority) を使用できます。またDPIによるアプリケーション分類を使うこともできます。

vEdgeはEgressインターフェース毎に8個のキュー(Q0〜Q7)を持っています。このうちQ0はLLQ(Low Latency Queue)です。LLQは他のキューよりも高い優先度を持つものの、指定された以上の割合でスケジュールされることはありません。これにより単純なPQ(Priority Queueing)時に見られるような他のキューの飢餓状態(Starvation)が起こりません。したがって、音声などのトラフィックに向いています。残りのQ1〜Q7は通常のWRR(Weighted Round Robin)なキューです。

Queueing
キューイング処理

また、キューが輻輳した際の挙動についてはテールドロップをするかRED(Random Early Detection)をするかを指定できます。REDはキューへのたまり具合に応じて(たとえキューが満杯になっていなくても)パケットを確率的に落とす方法です。REDを使うことによりテールドロップ時に見られる「TCPのグローバル同期問題」を避けることができます。

シェーピング

シェーピングは単純にEgressのインターフェースに上限のレート(Kbps)を設定します。指定したレートを超えるパケットはキューイングされます。

ポリーシング

いわゆるシングルレート、2カラーなポリサーです。レート(bps)とバーストサイズ(bytes)を設定します。

ポリサーはIngress、Egressのインターフェースのどちらにでも設定することができます。また、ACLを使ってパケットに対して選択的にポリーシングをかけることもできます。

Policiing
ポリーシング処理

なお、指定したポリサーに違反するトラフィックに対するアクションとして “drop” もしくは “remark” を指定することができます。remarkを指定すると違反パケットはドロップはされませんが、PLPが “high” であるとマークされ、それを元にキューイングをしたりDSCPのリマーキングをすることができます。

リマーキング

ACLやDPIで特定されたトラフィックによって指定されるトラフィッククラスとPLP毎に、書き換えるDSCPの値を指定することができます。このリライトルールはインターフェースに対して適用されます。

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